ミュージカル「幕末ガール(坊ちゃん劇場)」(12/8)に行ってきた。

また、広告が出てるぜ(FC2は1ヶ月記事がないと広告が出る仕様)。しばらく書いてないと、すぐに億劫になるのですよね…。いかんいかん。で、久々の記事はやっぱり観劇記事です。

ミュージカル「幕末ガール~ドクトルおイネ物語~」を観劇してきました。会場は「坊ちゃん劇場」。

さて、このブログをご覧いただいている中で、坊ちゃん劇場をご存知の方はどれくらいいるだろう。名前から想像がつくかもしれませんが、夏目漱石の「坊ちゃん」から名前をとっているミュージカル劇場で、愛媛県は東温市にあります(松山市の隣)。まぁ、ぶっちゃけ、松山刑務所のすぐそばだったりするんだがな(苦笑)。

この劇場の特徴は、四国にゆかりの人物・出来事をモデルとした作品を、約1年に渡ってロングラン上演をしていること。今回見てきた「幕末ガール」は、坊ちゃん劇場の7作目で、2012年4月から2013年3月の期間で上演されています。

席数は452といいますから、大体、紀伊國屋サザンシアターと同じくらいですね(468席)。常設劇場でロングラン公演をやっているだけあって、会場内で特筆すべきはその舞台装置と大道具。ステージは全体が船の中を模した作りになっているのですが、えらい高いところに袖との出入口があったり、客席の上部まで縄のような飾りが出ていたり(実はこれ電飾で、あるシーンでは光る)。また、1年間使うものだからでしょう、通常見るような舞台装置に比べると遥かにしっかり作られていることが、客席から見ているだけでもわかります。

この舞台装置、金井勇一郎さんがデザインしたものですが、それを見た脚本・演出の横内謙介さんが「これは、きっと現場から泣きが入ってくると、覚悟した」(横内謙介Diary 2012年3月29日)と思った代物です。リンク貼っておくので、興味のある方は是非、横内さんのブログ全文を読んでいただきたい。この舞台装置が、いろいろ規格外れであることがわかると思う。

さて、そろそろ内容に。この作品はシーボルトの娘で、日本初の産科女医となった「イネ」を中心に据えた作品です。

物語は、神戸から宇和島への最後の航海に出ている一隻の蒸気船から始まります。この船には老齢のイネとお供の三吉が乗っていて、あるトラブルが船上で発生する。それに対処するイネ、またそれに絡んで三吉の口から語られる若き日のイネの話。この2つの時間軸が入り混じりながら話は進んでいきます。ステージセットが船の中なのはそういうわけです。まぁ、客席も含めて船上なんですけどねw

細かいストーリーについては、これから見られる方もいるかも知れないので、このくらいにしておこうか(まぁ、予想外の展開を楽しむという系統の作品ではないので、語ってもそんなに問題ないでしょうけど)。でも、とても笑えて、とてもジーンときて、見終わって何か元気をもらえるような作品だったのはここに記しておきます。

キャスト陣はみなすばらしく、特に強烈だったのは、若きイネの五十嵐可絵さんと、二宮敬作の中山城治さん。可絵さんはわたしゃ「アトム」の新宿公演以来かな。あそこまで声量ある人だとは思っていなかった。歌いだして正直びっくりしました。中山さんは坊ちゃん劇場のベテランでやっぱり声量が半端ない。一幕の途中でこのふたりのデュオがあるのですが、もうぞくぞくしっぱなし。

老齢のイネの戸谷友さんも非常に味のある芝居をされていて…。時に凛々しく、時にかわいらしく、チャーミングなおばーちゃんを演じられておりました。ちなみに、この戸谷さん、実は高校の芸術鑑賞会で俺は見ていたりする(苦笑)。劇団民藝の「アンネの日記」だったのだがな、なぜか強烈に印象が残っているんだ。

そして、われらが扉座のガン平さんこと、三吉の岩本達郎さん。ある種、狂言回し的な立ち位置なんですが、まぁいい三枚目役です。台本にあるのかアドリブなのかわからないけど、ちょろちょろなんか変なことやってるんですよね(苦笑)。いつものガンちゃんで安心しましたw

というわけで、以下まとめ。

今回、これを観るのを主目的に愛媛まで遠征したわけですが、行ってよかったなと素直に思える作品でした。芝居が始まって、まず舞台装置にびっくりし、キャストの安定感に安心し、そして物語にほっとするという。正直、途中でどこにいるのかわからなくなったくらいで(苦笑)。

こう言ったら、地元の人が気を悪くするかも知れないけど、片田舎でこじんまりとやってるような芝居じゃないんだ。もう何もかもが。脚本・演出が横内健介、振付がラッキィ池田夫妻、舞台美術は金井勇一郎というスタッフ陣容見た時点でもうただ事じゃないですが、それだけじゃない、もう作品全体のクオリティが東京のど真ん中でやっても、間違いなく評判が取れる作品なのです。

まぁでも、題材が題材だし、地元でやってこそであろうとは思いますけどね。あと、450席の劇場で1年ロングランなんて、地方だからこそ成立するのかも知れません(コスト的な意味で)。だって「幕末ガール」って、3500円ですぜ、チケット代。わたしが見た土曜公演でも、客の入りは6割程度でしたし、東京だったら到底成立しないと思うもの(まぁ、東京でやったら、もっと客は入ると思うけど)。

客層もすごく面白かったです。たまたまなのかも知れませんが、非常に年齢層が高く、地域の落語会もかくやという感じでした。前の方にいらした方々はどうも常連さんらしく、カーテンコールの振りも皆さん綺麗に揃ってらっしゃいましたしw こうやって、地元の方々に愛されるのであれば、それはそれでいいことだなぁ。

でもねぇ、これ地元民に独占させるにはもったいない作品ですよ、本当に。さすがに、このためだけに四国まで行くにはどうかと思いますが(数万のチケットだと思うと、さすがに、ね)。でも、近くに行く用事があれば、多少の無理をしてでも、足を伸ばして欲しいと思う。絶対、損したとは思わないから。それで損したと思った人がいたら、俺がチケット代返すよ、ほんと(チケット代だけな!)。


■坊ちゃん劇場(公式ページ)
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テーマ : ミュージカル
ジャンル : 学問・文化・芸術

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Author:ひぃす
不惑に到達したナンチャッテSE職。日常や、アイマス・サクラ大戦・芝居・落語など、趣味のことを適当に書き綴ります。
twitter: heath_77

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